TOEICスコアと真の実力
TOEIC試験は1問4択の全200問(リスニング100問 + リーディング100問)です。
マーク式の問題なので英語を全く知らない人が全問適当に答えても250点くらいは取れるはず、と考える人も多いでしょう。
しかし、TOEICの採点はそう単純な仕組みにはなっていません。実は満点は1000点ではなく990点、最低点でも10点なのです。
おや?と思う人が多いはずです。1問5点換算ではないのです。
TOEIC運営委員会によると、TOEIC試験の採点方法は実に複雑かつ、適当に答えた場合4択の25%という数値に届かないように問題が作られているといいます。
適当に答えを択ぶ時の人間の心理を細かく分析した結果、正解する確率が下がるように問題の答えは散りばめられている。
各セクションの平均スコアから相対的に配点される。
同じタイプの難易度の異なる問題が各セクションに散りばめられており、難易度の高い問題を正解しても、難易度の低い問題が不正解であった場合
それはまぐれと見なされ正解したことにはならない。
以上のことから適当にマークしても正解する確率は25%ということにはならないのです。
実際、TOEICの採点方法を検証する為に、全問同じ記号にマークしたり、問題を解かず全問適当にマークした受験者がいるそうですが
そういった人たちのスコアは250点前後をかなり下回っています。
とはいうものの、やはりマーク式の試験である以上、低い確率で偶然スコアを獲得できることもあります。この偶然獲得できる確率は15%〜20%程度です。
ということは確実に解けたと確信している問題が80問あった場合、自信のない残り120問のうち15%〜20%が正解している可能性があることになります。
TOEIC試験は1問あたり5点ではありませんが目安として1問を5点で計算すると
確実に取れたスコア:80問 × 5点 = 400点
運よく取れたスコア:120問 × 15%〜20% × 5点 = 90点〜120点
この計算からすると80問正解できたと確信した場合、スコアは490点〜520点くらいということになります。
下の表は正解を確信した問題数によるトータルスコアを推測したものです。
正解を確信した問題数 | 確実に取れたスコア | 運よく取れたスコア | トータルスコア |
0 | 0 | 150〜200 | 150〜200 |
20 | 100 | 135〜180 | 235〜280 |
40 | 200 | 120〜160 | 320〜360 |
60 | 300 | 105〜140 | 405〜440 |
80 | 400 | 90〜120 | 490〜520 |
100 | 500 | 75〜100 | 575〜600 |
120 | 600 | 60〜80 | 660〜680 |
140 | 700 | 45〜60 | 745〜760 |
160 | 800 | 30〜40 | 830〜840 |
180 | 900 | 15〜20 | 915〜920 |
この表からも分かるようにスコアが低いと運よく取れたスコアは高く、合計スコアは低くなっています。
例えば200点しか取れなかった人は200点の実力があるというよりも、寧ろ殆ど実力で取れたスコアは殆どないということになります。
逆にスコアが高ければ高いほど、運よく取れたスコアはあまり関係なく、合計スコアがそのまま実力ということになります。
スコアが500点くらいだった人は実力で取れたは400点くらいと思っておくとよいでしょう。
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